外国人の運転免許切り替え基準は緩すぎる?制度の実態と安全への影響

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最近、日本では外国人が関わる交通事故やトラブルが増えているといわれています。特に、逆走や標識の見落とし、一時停止無視などが問題視され、テレビやSNSでも注目されています。

その原因のひとつに、「外国人の運転免許切り替え制度」があります。これは、日本人と比べて簡単なルールで免許が発行されることがあり、安全性が心配されています。

運転免許は「安全に運転できる人である」ことを証明するものですが、外国人の場合、簡単なテストだけで取得できることもあり、本当に必要な知識や技術が確認されていない可能性があります。

この記事では、この制度にどんな問題があるのか、どうすればもっと安心できる社会になるのかを考えていきます。


目次

外国人と日本人で異なる運転免許切り替え基準の現実

外国人が日本で運転免許を切り替えるまでの流れ

日本で車を運転したい外国の人には、主に2つの方法があります。これは、観光で来た人にも、長く住む人にも当てはまる大切なルールです。

1つ目は、「国際免許証」を使うことです。これは海外で取得できる特別な免許で、日本では最大1年間だけ有効です。この間は日本で車を運転できますが、その後は新しい免許が必要になります。

2つ目は、自分の国の運転免許を日本の免許に切り替える方法です。これを「切り替え制度」といいます。たとえば、日本で長く働く予定のある人や、日本に住むことになった人がこの方法を選ぶことが多いです。

この切り替え制度には、今いろいろな問題があると考えられています。警察のルールでは、いくつかの国から来た人には、学科のテスト(ルールの確認)や実技のテスト(実際に車を運転するテスト)を、全部、または一部免除することができるようになっています。そして、それ以外の国の人でも、たった10問の〇×テストを受けて、7問以上正解すれば、日本の運転免許がもらえることがあるのです。

切り替えの手続きは、次のような流れで進みます:

  • 外国の運転免許と、その翻訳された書類を提出します。
  • その人が、どれくらいの期間、どの国で運転していたかを調べます。
  • 視力や耳の聞こえ方、色の見分け方などを検査します。
  • 10問の〇×テストを受けて、7問以上正解すれば合格です。
  • 実技テストは、国によっては受けなくてもよい場合があります。

一見するとしっかりしているように見えますが、問題は「日本の交通事情に合った知識や運転の力をきちんと見ていない」ということです。日本は道がせまかったり、歩行者が多かったりして、他の国とは違う注意が必要です。そのことをしっかり確認せずに免許を出してしまうと、あとで事故が起きてしまうかもしれません。それが一番心配です。


外国人向け知識確認試験の驚くべき簡単さ

外国人が日本の運転免許に切り替えるときには、10問の〇か×かを答える簡単なテストを受けることになっています。このテストは、7問正解すれば合格になります。でも、このテストは日本の交通ルールをどれくらい知っているかをちょっと確認するだけで、本当に運転に必要な力があるかどうかまでは分かりません。

たとえば、こんな問題が出されます:

  • 車は左側を走ります(〇)
  • 信号がある交差点では信号にしたがいます(〇)
  • 運転中にスマホを使ってもいいです(×)

日本人が免許を取るために受けるテストは95問もあり、90点以上を取らないと合格できません。しかも、その問題は交通のルールだけでなく、どうやって危険を予測するか、どんな気持ちで運転するか、事故が起きたときにどうするかなど、実際の運転で役立つ知識がたくさん含まれています。

外国人と日本人の試験には大きな差があって、とても不公平だと思います。外国人向けのテストがあまりにも簡単すぎると、本当に安全に運転できる人なのかが分からず、制度への信頼もなくなってしまいます。


外国人運転免許切り替え制度に見える“国際配慮”と“現実とのズレ”

制度設計の背景にある国際相互主義

1993年に、日本の警察は外国人が運転免許を切り替えるためのルールを作りました。そのときの考え方は「お互いさま」というものでした。つまり、日本人が外国で免許を取りやすくするために、日本も外国の人に対して同じようにしよう、という考えです。

たとえば、アメリカやドイツ、フランスでは、日本の免許を見せれば試験を受けずに免許をもらえることがあります。日本もそれに合わせて、外国人が簡単に免許を切り替えられる制度を作ったのです。

でも、それから30年以上がたち、いろいろなことが変わってきました。

  • 日本の道路や交通ルールがむずかしくなってきた
  • お年寄りの交通事故が増え、安全がもっと大事になった
  • 外国からくる人がたくさん増えた(仕事や観光など)

そのため、昔作られたこの制度が、今の日本の交通の現実と合わなくなってきていると思います。もっと今の時代に合った制度に変えていく必要があると感じます。


外国人ドライバーによる事故の実例とその要因

今の免許制度に問題があるために、実際に事故が起きてしまったケースがいくつもあります。特に、外国人が運転していた事故では、「本当にちゃんと運転できるか?」をしっかり確認していないことが、大きな問題になっていると思います。

たとえば、運転のうまさや、標識の意味を正しく理解しているか、急なトラブルにどう対応するかといったことが、きちんとチェックされていないまま免許が出されているのではないかと思います。

◉ 事例1:2025年5月・三重県新名神高速道路の逆走事故

  • 夜中に、高速道路を逆に走ってしまった車が、何台もの車とぶつかる事故が起きました。
  • 運転していた人はそのまま逃げてしまい、目撃した人は「外国人のようだった」と話していました。
  • 警察は、インターチェンジの作りや入り方をまちがえてしまったのではないかと考えています。
  • 現場には「ここから入るな」といった標識があったのに、それに気づけなかったのは、交通ルールをきちんと理解していなかったからかもしれません。

◉ 事例2:2023年・関東地方の踏切での事故

  • 外国人の運転手が、赤信号なのに踏切に入ってしまい、電車とぶつかる事故がありました。
  • 「標識の意味がわからなかった」と本人が話していて、日本に来てから半年で免許を切り替えたばかりでした。
  • 踏切の前にあった点滅信号や、警報音にも気づかなかったということです。
  • こういったことから、運転前にもっとしっかり教えておく必要があると思います。

◉ 事例3:2024年・大阪市の住宅街での事故

  • 朝の登校時間に、小学生が家の近くの道を歩いていると、外国人が運転する車にぶつかってしまいました。
  • そこは「スクールゾーン」といって、車はゆっくり走らなければならないエリアでした。
  • でも運転していた人は「その意味を知らなかった」と話しています。
  • 免許を切り替えたあと、一度も追加の勉強をしていなかったことが原因だと思われます。

こうした事故を見ると、「制度の甘さが、運転に不慣れな人を生んでしまっている」と思います。人間のミスというよりも、その前にしっかり学ぶ機会がなかったことが大きいかも知れません。これからは、事故を防ぐためにも、制度そのものを見直す必要があると強く感じます。


外国人の運転免許切り替え制度における3つの見直しポイント

1. 運転免許試験基準の統一化

まず一番大事なことは、日本人と外国人の試験を同じようにすることだと思います。今の制度では、外国の人が日本の免許を取るとき、日本人よりずっと簡単なテストを受けるだけでいい場合があります。日本の交通ルールをしっかり知らないまま運転してしまい、事故や違反が増えるかもしれません。日本人と同じルールで運転している人たちにとって不公平だし、みんなの安全にもよくありません。

また、運転する人自身が「安全に気をつけよう」という気持ちを持つには、ちゃんとルールを知っていることが大事です。日本の道を走る以上、外国の人でも、日本人と同じくらい交通ルールを理解していてほしいと思います。もちろん、いろいろな国の人がいるので、テストの内容ややり方は工夫する必要があると思います。だからといって試験を簡単にしすぎるのは、かえって危ないと思います。

提案ポイント:

  • 外国人の切り替え希望者に対しても、日本人と同様に95問の筆記試験を義務化し、交通知識の網羅的な理解を求める。
  • 試験言語の多言語化を徹底し、翻訳精度の向上を図る。単なる直訳ではなく、文化的背景や言語の構造を踏まえた自然な翻訳により、誤解を減らす。
  • 合格点の引き上げ(現行70点→最低85点)により、知識レベルの底上げを図る。試験の難易度そのものよりも、「どの程度の内容を理解しているか」という基準を厳格に保つ。
  • 誤答の傾向を分析し、特定の分野(例:標識、優先ルール、緊急時対応)で弱点が多い場合には補習受講を必須化する制度も検討。

特別扱いをせず、すべてのドライバーが公平な基準で審査されることで、交通秩序の維持と事故防止に大きく貢献できるはずです。結果として、制度への信頼が高まり、日本で生活する外国人にとっても、安心して運転できる環境が整備されることにつながるでしょう。


2. 技能試験の義務化による運転能力の確認

運転は、ただ教科書を読んで覚えるだけではうまくいきません。どんなに交通ルールを暗記していても、実際の道路ではすばやい判断や正確なハンドル操作、まわりの様子を見て先のことを考える力、そしてあわてずに対応する冷静さが必要です。こうした力は、実際に車を運転してみないと身につきません。だからこそ、実技試験でしっかり確認することが大切だと思います。

日本の道路には、ほかの国にはないような特徴がたくさんあります。たとえば、道がせまかったり、交差点が複雑だったり、住宅の中を通る道では小さい子どもやお年寄りが歩いていたりします。こうした場所を安全に運転できるかどうかは、きちんと見きわめるべきだと思います。もしその確認をしないで免許を出してしまえば、事故の危険がふえてしまうかもしれません。

提案ポイント:

  • 実技試験を免除対象国にも義務付け、申請者全員に対して最低1回の試験を実施する。
  • 「日本型インフラ」に対応した評価項目を新設し、狭路走行、歩行者優先の判断、商業地・住宅街での徐行運転、交通量の多い交差点での右左折などの運転行動を確認。
  • ドライブレコーダーで試験中の運転行動を記録し、インストラクターによる主観的判断に加え、客観的な映像分析による評価を導入。
  • 単純な合否判定ではなく、評価に応じた段階的免許制度(例:限定付き運転可)を導入し、安全性を確保しながら習熟を促進する仕組みを整備。

「走行経験の有無」や「免許証の所持」だけでは測れない、現場での適応力と安全運転能力を可視化し、制度全体の信頼性と実効性を高めることが可能となります。


3. 多言語対応と法令理解の徹底強化

言語障壁による誤解・違反のリスクは高く、制度の根幹を揺るがす可能性もあります。日本語を理解しにくい外国人にとって、交通標識やルールの意味を正確に把握することは簡単ではありません。意図せず違反をしてしまったり、事故を引き起こしてしまうケースも報告されています。特に緊急時の対応や複雑な交差点での判断を誤ると、重大な事故に直結する恐れがあります。

また、多くの外国人が母国語以外で試験を受けることに不安を抱えており、言語の壁が学習意欲を低下させているという側面も見逃せません。加えて、試験時だけでなく、日常の運転でもナビゲーションや道路標識の理解に苦労する人が少なくないのが実情です。

提案ポイント:

  • AI翻訳による試験ガイドの充実とリアルタイム対応。特にスマートフォンやタブレットでの利用を前提とした音声翻訳機能や図解表示を導入することで、理解度を高める。
  • 各国語による標識模擬訓練、運転映像教材の普及。実際の道路状況を模した映像を使いながら、標識や運転ルールを直感的に理解できる教育ツールを提供。
  • 更新時に「再確認講習」を義務化し、定期的に知識をアップデートさせる仕組みの構築。これにより、一度取得しただけで学習が終わるのではなく、継続的な知識向上が期待できる。
  • 地方自治体や地域の交通安全協会と連携し、地域ごとの交通ルールの違いや注意点を伝える地域別ガイドの整備。

これらの施策によって、外国人ドライバーのリテラシー向上と事故予防の両立が期待でき、結果として日本人ドライバーとのトラブルも減少し、相互理解と共存のための土台を築くことができると思います。


外国人の運転免許切り替え制度を見直し、安全な交通社会へ

外国人に運転免許をあたえること自体が悪いわけではありません。でも、本当に大事なのは、「どんなルールでその免許をあたえているのか」という点だと思います。運転免許というのは、ただの身分証明ではなく、「この人に車を運転させても大丈夫ですよ」という安全の証明でもあります。そのルールがゆるすぎると、思わぬ事故が起きたり、歩いている人の命が危険にさらされたりしてしまうことがあると思います。

今の制度では、外国の人に免許をあたえるときに、国どうしのお互いさまの考えや、便利さを大切にしすぎているところがあるように感じます。そのせいで、安全を守るためのルールや、公平なしくみがあまり守られていないように思えるのです。これは、もう一度制度をしっかり見直すべきタイミングに来ているというサインかもしれません。

国と国の協力や、人の行き来がしやすくなることは、とても大切です。今の時代、観光やビジネス、人の交流が多いのはあたりまえのことです。でもそれよりも大切なのは、やっぱり人の命や交通の安全だと思います。便利さのために、だれかの命が危なくなるようなことがあってはいけないと、私は思います。

ルールというのは、社会のようすが変わったら、それにあわせて変えていくべきです。外国人の運転免許のしくみも、そのまま放っておくのではなく、今の日本の交通のようすにあわせて新しくしていくべきです。

今こそ、この制度を最初から見直して、「本当に安全なのか?」「みんなにとって公平なのか?」ということをしっかり考えて、新しいルールを作る時期に来ているのかもしれません。

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