コンパクトSUVとして人気を集めているトヨタ・ライズに、「7人乗り仕様が追加されるのでは?」というウワサがささやかれています。これまでライズは、5人乗りの使いやすさとお手頃価格で高い評価を得てきましたが、もし3列シートが加わったら……?
この記事では、ライズのモデルチェンジの歴史をふり返りつつ、「ライズスペース」というネーミングでの7人乗りモデル登場の可能性を探ります。さらに、インドネシアで展開されているトヨタ・アバンザ(兄弟車のダイハツ・セニアを含む)という海外モデルが、今回の噂のヒントになるかもしれません。
トヨタの動向が気になる方、次の愛車候補にライズを検討している方は、ぜひ最後までチェックしてみてください!
モデルチェンジが噂されるトヨタライズをおさらい
2019年に登場したトヨタ・ライズとは?

トヨタ・ライズは、2019年11月に登場したコンパクトSUVです。全長4メートルほどの取り回しやすいボディに、SUVらしい力強いデザインを詰め込んだこの車は、発売当初から多くの注目を集めました。特に「小さいけどカッコいい」「価格が手頃」といった声が多く、初めて車を買う若年層から、セカンドカーとして選ぶファミリー層まで幅広く支持されています。
このライズは、実はダイハツが開発した車で、ダイハツのロッキーと兄弟車になります。ダイハツの「DNGAプラットフォーム」を採用し、軽快な走りと高い燃費性能を両立。搭載されるエンジンは1.0Lのターボと、のちに追加された1.2L自然吸気+モーターのハイブリッドというラインナップです。
サイズ感ではヤリスクロスが比較対象車種になるかもしれませんね。
「ライズスペース」というネーミングの噂
最近になってネット上で囁かれ始めたのが、「ライズスペース(Raize Space)」という新たなモデル名の存在です。これは、トヨタが新たに3列シート・7人乗り仕様を用意するのでは?という予想に基づいたもので、車名に「スペース」という単語が入ることで、室内の広さや多目的な使い方をイメージさせるネーミングだと考えられています。
「ライズスペース」がもし登場すれば、コンパクトSUVに7人乗りという新しい選択肢が加わることになり、競合の少ない市場で大きな存在感を示すかもしれません。例えば、スズキ・ソリオやホンダ・フリードのようなコンパクトミニバンを検討していた層にとって、SUVルックの7人乗りは非常に魅力的に映る可能性があります。
もちろん、あくまで現時点では正式発表はされておらず、あくまで噂レベルです。しかし、既存のライズに「スペース」という名前を加えることで、居住性や多人数乗車の要素を強調する意図があるのでは?とする意見も多く、ファンの間では期待が高まりつつあります。
トヨタが7人乗りSUVを出す理由とは?
日本国内ではコンパクトミニバンの選択肢が減ってきており、ファミリー層にとって「ちょうどいい7人乗り」が不足しています。シエンタやフリードといった車種はあるものの、「もう少しSUVっぽいデザインが欲しい」「でもサイズは大きすぎるのは困る」というニーズが存在しています。特に、狭い駐車場が多い都市部では、全長や全幅がコンパクトであることが重要視されており、これまでのミニバンでは大きすぎると感じる声も多いのです。
また、近年のSUV人気を受けて、「ミニバンよりSUVの方が見た目が好み」というユーザーも増加傾向にあります。しかし、3列シートSUVの多くはラージサイズで価格も高く、手が届きにくいのが実情です。そうした状況下で、既に人気のあるライズをベースにした7人乗りモデルが登場すれば、多くの家庭にとって魅力的な選択肢となるでしょう。
このギャップを埋める存在として、ライズの7人乗り化は理にかなっていると言えるでしょう。都市部でも扱いやすく、それでいて家族みんなで乗れるSUV。デザイン性と実用性のバランスが良く、価格帯も抑えられれば、トヨタとしてもこの市場を見過ごすわけにはいかないのではないでしょうか。
ライズスペースの参考モデル? トヨタ・アバンザに注目
トヨタ・アバンザとはどんな車?

トヨタ・アバンザ(Toyota Avanza)は、主にインドネシア市場を中心に展開されている7人乗りMPV(多目的車)です。この車両は、トヨタグループの一員であるダイハツが開発を手がけ、ダイハツ・セニア(Daihatsu Xenia)としても兄弟車が存在します。つまり、アバンザはダイハツ・セニアのトヨタブランド版という位置づけで、外観デザインや装備構成を変更して販売されているのです。
現地では「実用的で経済的なファミリーカー」として長年にわたって高い評価を受けており、特に3列シートによる7人乗りの実用性と、手頃な価格、維持費の安さが支持されています。アバンザは都市部だけでなく郊外の家族層にも人気が高く、日常の送迎や週末のお出かけなど幅広いシーンで活躍しているモデルです。
アバンザは実はトヨタグループの7人乗り

実はこのアバンザ、開発・製造を担っているのはトヨタのグループ会社である「アストラ・ダイハツ・モーター(ADM)」です。ADMはインドネシアにおけるトヨタグループの中核企業であり、もともとは「ダイハツ・セニア(Daihatsu Xenia)」として開発されました。
セニアとアバンザは兄弟車の関係にあり、プラットフォームやエンジンなどの主要な構造は共通しています。トヨタがアバンザとして販売しているのは、セニアをベースにしたトヨタ版といえる存在で、ブランドとデザインを変えて市場に投入されているのです。つまり、このアバンザ(=セニア)をベースにした日本仕様の車が登場しても不思議ではありません。
インドネシアではファミリーユースで大人気

インドネシアでは一家に一台以上とも言われるほど、アバンザやセニアの普及率は高く、特に郊外に住む家族にとっては欠かせない存在となっています。現地では、3列シートを活かした大家族の送迎、買い物、週末の遠出など、多彩な使い方が日常に根付いており、その実用性の高さが広く評価されています。また、燃費の良さや手頃な価格、メンテナンスのしやすさも相まって、維持費を気にする家庭には非常にありがたいモデルとして人気を博しています。
さらに、道路事情が日本と似ている都市部や住宅街においても、アバンザは十分に活躍できるサイズ感を持ち、運転が不慣れな方や高齢者にも扱いやすいとされています。加えて、アフターサービスの充実や部品の供給体制も整っていることから、長く乗り続けやすいという点も大きな魅力です。
このような市場背景を見ると、日本国内でも同様のニーズがあるファミリー層に向けたモデルとして、アバンザの存在は非常に参考になるのは間違いないでしょう。
7人乗りやコンパクトSUVが気になる方は、シエンタやヤリスクロスも検討してみてはいかがでしょうか?

トヨタ・ライズに7人乗りが追加される可能性
ライズスペース登場は十分にあり得る?
ここまで見てきたように、トヨタ・ライズに7人乗りモデルが加わる可能性は、現実味を帯びています。アバンザの存在、ファミリー層の需要、コンパクトSUV市場の拡大など、複数の要素が重なっています。
もちろん、あくまで噂段階ではありますが、ライズの使いやすさやデザインをベースに、より広く、家族に優しいバリエーションが登場するなら、多くの人が注目するのは間違いありません。